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第8章 嘘・・・

2007.11.21 07:54|いつか見た あの場所で
特定の愛する人を持つと、自ずと光と闇が生まれる。
それは、我ら神にとって禁忌なもの。

光は、いいと感じるかもしれない。
では、光のまま人は感情を維持できるものか?

否。

光から転落した闇の深さは、計り知れない感情を生む。

そして・・・・

闇の心から神の力を使ったとしたら・・・・?


「世界は・・・、滅ぶ。」

「滅ぶ・・・?」

先ほどから、鸚鵡返しのようにしか相槌を打てないコウ。
分からない。理解ができないからこそ、先を聞きたい。

「神は、もっとも純粋な魂を持っておる。だからこそ、創造神の言葉を聞きその言葉に従って、世界を導く。では、闇に染まった神が、言葉を無視し、世界を私しようとしたら?」
「・・・その世界を、神が操る・・・・。」

「そう。それは創造神の手から離れ、穢れなき世から混乱の世界へと変貌するだろう。・・・それが、この世界ではないか。」
「呉羽様は、闇に染まったりなど・・・!」

コウは、どんっと結界をたたく。
宵は驚きもせず、見下ろしている。

「染まってはおらぬ・・・か?神の力を受け取れず、界王たちはこの世界を自分たちのものにしようとしておる。」

ふと、言葉を切る。

「・・・コウよ・・・、上に立つ者とはな・・・・・。」

ふと、呉羽の姿を脳裏に浮かべた。

「力なきことも、それは罪なのだ。」

「では、宵さまも・・・・っ。」
言ってしまってから、口を塞ぐ。
つい、怒りに任せ言葉をとめられなかった。
呉羽様を、なぜこの方は悪く思う・・・?

宵は、薄く笑った。
「その報いを、我は受けておるのだよ・・・・。」

死ぬまででることのかなわない、結界という名の、罰。

「・・・申し訳ございません・・・・・。」
つい出てしまったとはいえ、なんと言うことを・・・。

「よい。お主は呉羽を大切に思っておる。それをわかった上で話したのだ。あぁ、コウ・・・・。」
「・・・?」

「愛とはいいものだな。我は、一太が愛おしい。我を慕い、我に尽くしてくれる。遥も相馬も遠野も沢村も、そしてお主も愛おしい。神の時には持ち得なかった、愛という感情。」
「愛おしい・・・。」

一太に視線を落とす。
結界に手をついたまま、先ほどから動かない。

「神には博愛という感情しか、ない。特別な何かは、ありえないのだ。しかし、神から堕落し感情を持ちえた今、心から思うぞ。特別な者、その存在がとても幸せだということを。」

先ほどからの宵がいいたいことが、やっと理解できた。
コウは、ごくり・・・と唾を飲み込む。

人は特別な者ができたとき、その者の為に最大限、力を尽くそうとする。
それが、いいにつけわるいにつけ。
それが、神だったら?
その最大限の力は、その世界で並ぶものはいない・・・・

宵はやっと理解できたコウを、じっと見つめた。

沢村も・・・宵の言葉は続く。

「沢村がどこで遠野を兄と気づいたのか、そして憎しみを持ったのか我には分からぬ。分からぬ様、悟られぬ様、沢村は嘘をつきとおしたということだ。」

素直な、だからこそ少し頼りなさを感じる沢村の姿。
懸命に、相馬と遠野の事を考えていた。

「・・・人とは面倒なものだな、コウ。」

一太の瞳から、一筋、涙がこぼれる。
その涙は、一太のものなのか・・・宵のものなのか。

「愛する者達を得てしまった我は、神の時にはありもしない感情で苛まれる。もとが、純粋だからこそ不安も大きくなるのだよ。」

辛いものだな・・・・

そう呟く宵を、コウは何時までも見上げていた。

テーマ:自作小説
ジャンル:小説・文学

コメント

おはようございます!

三連休、久しぶりに自分の小説を書いていまして、出遅れました(^^;)

はぁ~♪なるほど…宵の言葉は呉羽さんのコレからを思わせるようで…どきどき。
でも今なら感じられる愛情が、神として脱落した末のもの、それでいて幸せという…切ないです~。
一太もずっと、ずっとそこにいるんだよね~。改めてきゅんとしちゃいました(@@。)
人であれば、力もなくていいし、好きな人を思いっきり愛せるのになぁ~。

私は神だっ

上に立つものは大変。
神は神々しいですが、同時につまらない存在でもあります。
神が人に堕ちれば、直ちに矮小なものとされて、そして、なんか生き生きしてくるんですけど。
善にも悪にもなれる可能性は、絶対的な神の存在よりも危うい要素を持ち、それと同じくして魅力的にもなりまする。

うちの小説。各シリーズで世界観を変える作戦なんです。だから第2章は幕末なんですが、kazuさんの小説を読んでいると、なんか三國志みたいなのをやりたくなります。ネイの今後のエピソードとかで。
僕の知ってる人で、こういうのを書いてる人が意外に少なくて。歴史ファンタジー、あ、いや、歴史好きファンタジー(笑)
うーん、kazuさんか石和しか思いつかない。

昔の角川スニーカー文庫のオーラが。

遅くなりました!

らんららさん、おはようございます!
お返事遅くなりました、すみません。
詳細は記事に書きますが、熱が下がらずちょいとやばい状態に・・・@@;
まったく、今年は厄年です;;

時間のあるときに書きだめしたいですよね。
なかなか時間取れませんし。
タースくんはどうなっちゃうんだろ~☆

呉羽がなんで宵のもとにこなかったのか、宵なりの見解を出してみました。
そうそう!呉羽のこれからを暗示してみたんです~
神ではなく、人でありたかったって、実は呉羽、最初の方にいっちゃってて。
それを聞いてるのが、遠野で。
個人に対する愛情を持てる人を、羨ましく感じてるのかもしれません。
宵は、神から脱落したことを自分で理解していて。
それを幸せとも、辛いとも感じていて。
呉羽はどうなっていくのかなぁ・・・
ありがとうございます♪

>たかがさん、おはようございます♪
ひらがなたかがさんが、見慣れてきましたよ~
しかも、「私は神だっ」は、トッチィオを思い出したり^^
神はつまらない存在。
あぁ、本当にそうですね。
そういう表現の仕方、本当にそうだなって納得です。
今度呉羽にそう語らせていいですか?

第二章、幕末・・・早く読みたい!!
もうすぐ、また一気読みに伺いますね。
おいらの小説で三國志見たいなのを・・・!
ネイさんのその後は凄く気になるんですよね。ぜひぜひ!!
歴史好きファンタジー・・・!
確かにそう。歴史ファンタジーじゃなくて歴史好きファンタジーって当たってますね~
石和さんて、シャルハの大地を書かれている方ですね。
気になります~♪

ありがとうございます☆

遅ればせながら

かなり久々のchachaです~><本当、遅くなってしまってすみません;;

呉羽と宵様の特別な愛情。
神は博愛でなければならないのに、知ってしまった特別な愛。
とまどうでしょうね・・・そして何より、自分を責めてしまいそうな気がします。特に呉羽なんて。

宵様の本音を聞いたコウ、どう言葉をかけていいのか悩むのでしょうが・・・
それより、呉羽のことが気になりそうですね(笑)宵様ごめん><

人の中でも神になりたい人っていますし、その逆もあったって不思議ではない。
いっそのこと、宵様は呉羽が人になれたらいいのに・・・なんて願ってしまいます。それは難しいのでしょうが・・・

chachaさん☆

お久しぶりです~♪
chachaさんの復活、嬉しかったです^^
年末年始は、お忙しいですからね、仕事。
chachaさんは、結婚式♪もあるわけですから^^
遊びに来てくれて嬉しいです^^

神には持ち得ない、特別な感情。
その為に、創造神より罪を与えられた、宵。
特別な感情を持ち始めながらも、まだ気がついていない呉羽。

コウの頭の中は、呉羽一筋(笑
chachaさん、ビンゴですv-218

宵と呉羽を人間にする。
2人が、一番望んでるのかもしれません。
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Author:kazu osino
名前  kazu osino
生息地 関東のとある家。
英語の苦手な、ちゃっかり主婦。
ブログ内記事、文章は無断転載
転用禁止にさせていただきます。
する方、いないと思いますが。
よろしくお願いいたします。

…プロフの画像を載せる事によって、
お金が入ってきたらいいなとか
お、思ってないんだからっ(笑

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