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第8章 嘘・・・

2007.11.21 07:52|いつか見た あの場所で
「兄弟・・・?」
誰が・・・誰と・・・?

「どういうことですか・・・?私には、よく理解できませんが・・・・。」
コウの言葉に、宵は頷いた。

「沢村が、遠野を兄と呼んでおった。ここからでて、葉影と会いそのまま遠野達の元へ向った時。遠野に向って、兄と言っておった。」

そうか・・・、宵様はこの世界を見通せる方。
沢村殿がここから出た後の行動を、見ていたということか。

「宵様に分からなかったのでしょう?なれば、私ごときに分かるわけが・・・・。」
宵は、薄く笑う。

「そう。我には分からなかった。沢村の心からも遠野の心からもそんなことは、聞えてこなんだ。沢村からは、心の闇を。遠野からは孤独の闇を我は感じたのみ。そして綺麗に他人にはかくしておった。相馬に対しても。」

コウは、宵を見つめたまま動かない。

「のぅ、呉羽を守る者よ。我には王城の様子は分からぬ。葉影と禪の結界があるからな。その中におる呉羽の事も、しかり。」
コウは、身じろぎ一つしない。

宵はコウから視線を外し、そのまま青い空間を見る。

「我は、自分を誇大視しておったのかも知れぬ。我なら、この世界を救える。この世界を見通すことができる。一太の存在で、人の心も伺えると。」
一息つく。

「人の心とは、分からぬものだ。お主が守る呉羽にしてもそう。我には、あの者が危うい光にしか見えぬ。この世界を担うには、あまりにも危うい。」
「なぜ、そんなことを言われます・・・!」

コウは、呉羽の事になると、自分を抑えきれなくなる・・・。
宵は、コウを見ながらふ・・・と笑った。

「呉羽も、そう。我も、そう。この蒼空界に長く居すぎた。神界では持ち得なかったものを、ここで知らずに育ててしまった。」

「神界にはない・・・もの?」

神界。神の住まう世界。そこにないものとは・・・・?

「呉羽が気がついているかは、知らぬがな。呉羽も、我と同じはず。きっとその末路を見るのが怖くて、本能的に我との対面を避けておるのだと思うぞ。」

呉羽様が、この封印宮を避けている理由・・・?

「そう神界では、この世界を作り上げた創造神のみが持つ、神にはないもの。そして、お主たちは持つもの。それは・・・・。」
「・・・。」

「愛だ。」

「愛・・・?」
意外な言葉に、そのまま聞き返す。

「神は・・・神界に住まう者は、個人を対象にした愛を持たない。我ら神は、博愛以外の愛を持たぬがゆえ守護神となり得るのだ。」

ますます分からない。
泥沼の中に、沈みこんでいく気持ちがした。

テーマ:自作小説
ジャンル:小説・文学

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Author:kazu osino
名前  kazu osino
生息地 関東のとある家。
英語の苦手な、ちゃっかり主婦。
ブログ内記事、文章は無断転載
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する方、いないと思いますが。
よろしくお願いいたします。

…プロフの画像を載せる事によって、
お金が入ってきたらいいなとか
お、思ってないんだからっ(笑

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