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第8章 嘘・・・ VOL.22

2007.11.13 19:22|いつか見た あの場所で
懐かしさに烈は、ぐっ・・・と空を仰いだ。
自分を知っている、西の国の人。
俺の生まれた土地の、俺を知る、俺の存在を否定しない人。

・・・あぁ・・・、伽耶。
お前にも、この気持ちを味あわせてやりたかった。

「そうか、・・・・朔。長い間ご苦労だったな。」
ねぎらいの言葉をかけつつも、烈は状況を把握しようと頭をフル回転させていた。

「しかし・・・、なぜここにいる?内乱の折、西に碧様をお送りできなかったのか・・?」

頷く朔の横から、碧が口を挟んだ。
「私が、記憶をなくしたのです。呉羽様の宮で、私は西の民に襲われて、死線をさまよいました。呉羽様の癒しの力で命は取り留めましたが、その代わり記憶をなくしたのです。」

・・・
「記憶を無くしたとて、西に送ることはできたはず。なぜ、手元に置いた?」
「私が病がちで・・・、旅に出る体力をもてなかったからです。母様と同じ病を患いました。」

・・・故第二夫人。
碧様の母君は、肺病で亡くなったはず。
現状、この世界では治療の術は無いと聞いているけれど・・・

「助けていただきました。」
烈の怪訝そうな表情に、碧はゆっくりと手のひらを胸の前で組むと、目を瞑った。

「・・・助けて・・・?」

先ほどから話さない朔と、朔を庇うように話し続ける碧を交互に見る。

碧は一つ頷いて、目を開けた。

「救世主様に。」
「・・・救世主・・・お客人方に?お客人方に会われたのか?」
いやしかし、遠野は確かに力はあった。しかしそれは病を治すものではない。
沢村殿は、南の封印宮からでたのか分からないし・・・
相馬には何もなかったよな。

「遠野に?」
一番ありえそうな名前を出してみる。
その言葉に碧はかぶりを振った。

「くろちゃん・・・・いえ、相馬様に。・・・そして・・・・。」

「相馬に!?」
一番ありえない名前に、素っ頓狂な声が出る。
「相馬には何も力はなかったはず。病を癒すなど・・・いや・・・す・・・・など・・・?」

言葉にして。
口に出して。
初めて分かる 意味 がある。

動きの止まった烈に、碧は深々と頭を下げた。

「あなたの妹御、伽耶さんに。」

癒しの力が・・・伽耶の力が・・・

「相馬に、受け継がれたということか?伽耶の、命が。」

朔が、ようやく口を開く。
「初めて会った時の相馬は、口も聞けず心を閉ざしていた1人の子供でした。しかし、共にいた4日間。彼は、悩みぬいて、苦しみぬいて、たどり着いたようです。」

「たどり着く?」

朔は、頷く。

「えぇ、伽耶様のもとに。・・・今は亡き 伽耶様の、その心に。」
「そして、相馬様に受け継がれたのです。伽耶さんの心ごと、その力が。」

碧が、朔の言葉に重ねた。




テーマ:自作小説
ジャンル:小説・文学

コメント

笑って泣いた。

一番あり得ない名前……

うははは、そーちゃん、えらい言われようですね。

と、笑っていたら、最後しんみり……

ああ、伽耶……

そして最新記事へ走る僕。

そーちゃん^^

楓さん、こんばんは^^
烈のなかの相馬は、こんな扱いです(笑
相馬がいたら、ケンカになってそう^^;
まだまだ、伽耶を烈は引きずってます。
ちょっと、シスコンすぎ・・・@@

書きながら楓さんの伽耶を思い出しました。
あぁ、うなじv-10←違うって(笑

走る楓さんを、追いかけるおいら。
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Author:kazu osino
名前  kazu osino
生息地 関東のとある家。
英語の苦手な、ちゃっかり主婦。
ブログ内記事、文章は無断転載
転用禁止にさせていただきます。
する方、いないと思いますが。
よろしくお願いいたします。

…プロフの画像を載せる事によって、
お金が入ってきたらいいなとか
お、思ってないんだからっ(笑

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